作家 柚木麻子(ゆずき あさこ)さん 講演会
東京・学校図書館スタンプラリー実行委員会
 2018年10月28日(日)の午後、日出中学校・高等学校図書館を会場として中高生対象の、作家による講演会を開催しました。
 「東京・学校図書館スタンプラリー」実行委員会では、現役の作家と中高生が直接出会う場を設けることで、子供たちが刺激を受け、未来の作家や読者に育って欲しいと願っています。2017年度には阿部智里さんにお越しいただいています。

 今年度の講演会にお迎えしたのは、柚木麻子さん( インタビュー記事 )です。[講演会チラシ PDFファイル]

 柚木麻子さんはデビュー以来、中高生から大人まで、多くの読者を魅了する小説を発表なさっています。特に中学生を主人公とした『王妃の帰還』や本が大好きな女の子たちの成長を描いた『本屋さんのダイアナ』などは、中高生から絶大な支持を得ていて、学校図書館でも多くの生徒たちが手に取っています。
 2016年の『ナイルパーチの女子会』では、高校生直木賞も受賞なさいました。

 当日の会場となった日出中学校・高等学校図書館には、中学生4名と高校生7名が集まってくれました。他に司書・司書教諭・保護者等の大人が22名参加し、合計では29名の参加者で講演会が始まりました。

 実行委員会からの希望で、最初に作家になるまでの経歴をお話しいただきました。大学を卒業後、プロットライターをなさっていて、その経験からシナリオを何本も作ることができるようになったこと。架空のテレビドラマのシナリオのお話では会場が笑いに包まれ、柚木さんの想像力の豊かさに驚かされました。
 その後は、参加した中高生の質問に答えていただきました。柚木さんは中高生からのどんな質問にも親切に、丁寧にお答えくださいました。

 時折、笑いが起こる楽しいお話を聞くことができ、生徒たちはとても楽しんでくれたように思います。大きな会場では絶対に体験することができない、作家との活き活きとした対話ができたのではないでしょうか。
 参加した生徒たちにとって、この時間は人生の宝物となったことでしょう。参加してくれたみなさんが、この経験を活かして大きく成長してくれることを願っています。

 今回、中高生のために貴重なお時間を提供してくださいました柚木麻子さんに深く感謝いたします。今後の柚木さんのご活躍を参加者一同、心よりお祈りいたしております。

 「東京・学校図書館スタンプラリー」では来年2019年も講演会を開催する予定でいます。
 今年参加できなかった人は、来年を楽しみに待っていてください。

(東京・学校図書館スタンプラリー実行委員長 杉山和芳)

柚木さん講演会 柚木さん講演会 柚木さん講演会 柚木さん講演会 柚木さん講演会 柚木さんと生徒たち


〜 参加生徒たちの感想 〜
 「育児刑事」のこともそうだし、ふとしたこととか、ちょっとしたことで劇場版のことまで思い描ける作家さんの想像力は、本当にすごいなと思いました。
 お話たくさん聞けて楽しかったし、柚木さんの本もっとたくさん読みたいと思ったし、今日紹介してもらえた本もたくさん読もうと思いました!
 幸せで楽しい時間でした!

(都立国際高等学校 2年 Iさん)


 話を聞いていて、小説家としての創作に対しての考え方、オススメのアニメ、育休刑事など、とても面白かったです。本当に貴重なお話しをありがとうございました。
 小説家になるまでの道のりで、お菓子会社の商品の案を100個考えられたり、総当たりで生み出していくのがすごいなと思いました。
 また、性別に関係なく、言われて嫌なことは嫌なんだ、ということも最後の質問コーナーを通して実感しました。
 絵本や北欧ミステリー・イコライザー、読んでみようと思います!
 たくさんの素敵なお話を聞かせてくれてありがとうございました!
 育休刑事楽しみです(^_^)

(都立大江戸高等学校 1年 Kさん)


 私は司書になりたいので、先生に今回たくさん知らない本を紹介していただいて参考になりました。
 今、母から『ランチのアッコちゃん』という本を借りていて凄い良い本だと思いました。でも、『ランチのアッコちゃん』が最初に持ち込んだ出版社ではボツになったと聞いて、なんでこんな凄くよい本がボツになったんだろうと思いました。また、『本屋さんのダイアナ』を情報センター(学校図書館)で借りていてこれから読むので楽しみです。
 今回の話を聞いたことを通して将来にもつながるといいなと思いました。柚木先生とお話しできてとてもうれしかったです。ありがとうございました。

(玉川聖学院高等部 1年 Sさん)


 作家さんのお話を間近で聞くのは初めてだったのですが、新鮮な話ばかりでとても楽しい2時間でした。
 私も本を読むのは好きなのですが、お話の中に読んだことのない本の紹介もあり、ぜひ学校の図書室や近くの図書館で読んでみたいと思います。特に最近はあまり絵本を読む機会が無かったのですが、今回のお話を聞いて改めて読んでみようと思いました。
 今回の講演会に参加させていただくことができて本当によかったです。柚木先生の次回作も楽しみにしています。本当にありがとうございました。

(都立大江戸高等学校 1年 Tさん)


作家講演会 一覧ページへ



© 2012 東京・学校図書館スタンプラリー実行委員会